OSE, OSEck, OSE Epsilon
OSE RTOS ファミリーは、従来の組み込みRTOSのパフォーマンス、使い勝手、スケーラビリティ面の欠陥に対処するために作られました。従来のRTOS製品は単純な単一ノードのコントローラ向けに最適化されていましたが、OSEの製品はこれとは全く異なります。OSEの強みは、そのルーツを要求度の高いテレコム業界に持っているということです。テレコム業界では、堅牢性、高可用性、フォルトトレランス、決定論的なビヘイビア、フィールド・アップグレード性、単一ノードから数千ものノードへのシームレスなスケーラビリティがトップの優先順位とされています。
3つのRTOS、1つのRTOSソリューション
従来の汎用RTOSは、単一のワンサイズですべてにフィットするソリューションでさまざまな組み込みシステムに対応しようとしています。しかし、OSEはスケーラブルでインターオペラブルな複数のRTOSのファミリーを提供します。各RTOSは、独自のパフォーマンス、効率性、可用性の要件に最適化されています。3つのRTOSはすべて、同じモジュラー型アーキテクチャAPIとプログラミング・モデルを共有しています。このため、ターゲットのアプリケーションが、ホットスワップ機能を必要とする大規模な分散型高可用性インフラストラクチャ・システムであっても、1つのDSPファームや1つのSoC設計上に配置されたトラフィックベアリングのメディア処理システムであっても、OSEは統一的なソリューションを提供します。これにより、アプリケーションコードの混在やRTOSファミリー全体における再利用を可能にします。
透過的かつスケーラブルなメッセージパッシング・モデル
OSEファミリーは、ダイレクトなメッセージを介した並行プロセス間通信をベースとした、分散型のアーキテクチャを採用しています。この分散型アーキテクチャと高レベルのプログラミング・モデルにより、複雑なアプリケーションを概念化、モデル化、パーティション化、デバッグ、スケールすることが容易に可能となります。さらに、透過性を提供しているため、基礎ハードウェアや物理トポロジの詳細からアプリケーションを切り離すことにより、ポータビリティとスケーラビリティを高めています。
分散システム向けにカストマイズ
OSEのフレキシブルで透過的なメッセージパッシング・アーキテクチャにより、複数のプロセッサ、ノード、シェルフにまたがる複雑なアプリケーションを容易に分散することができます。OSEでは、プロセスがローカルでプライベートであろうと、グローバルに可視的であろうと、プロセスを使ったインタラクションはすべて同一です。さらに、OSEは、同じプロセス位置検出・監視メカニズム、同じメッセージパッシング・ベースのプロセス間通信 (IPC) を使い、プロセスの物理的な位置に関係なく、プロセス間の通信を確立します。この透過的かつ高レベルのモデルにより、プログラマは、ネットワーク・トポロジに関わりなく、複数のノードにまたがるアプリケーションを単一の論理システム・イメージとしてビューすることができます。また、スケーラブルなソフトウェアの設計を円滑にします。スケーラブルなソフトウェアは複数世代の製品にわたって再利用可能であるため、最新のハードウェア・アップグレードの利点を生かすことができます。
シンプルでもパワフルなAPI
OSE RTOSファミリーは、パワフルな機能を持ちながら学習が容易なシステムコールのシンプルなセットを提供します。多くの場合、設計者は8つのOSEシステムコールを使うだけで、大半のアプリケーションを開発できます。OSEファミリーの全製品は、同じAPIを共有しているため、3つのRTOS間でアプリケーションの移行を容易に行うことができます。
トータルなシステム・ソリューション
エニアは、高可用性ミドルウェア (Element)、リアルタイム・データベース (Polyhedra)、LINX プロセス間通信サービスなど、OSEファミリー向けにさまざまな補完的なソフトウェア製品を販売しています。これらの製品は、OSEの包括的ツールのサポートとともに、OSEとパッケージにすることができます。導入してすぐに動く事前統合プラットフォームは、機器メーカーがアプリケーション開発を素早く行うために必要なすべてを提供します。OSEのパッケージは、こうしたプラットフォームの構築を可能にします。
ビジネスの利点
アプリケーション開発のコストと時間の削減
OSEファミリーの透過的でシンプルな高レベルのメッセージパッシング・プログラミング・モデルにより、複雑なアプリケーションの概念化、モデル化、開発、デバッグ、統合、テストが容易にできるようになります。このシンプルさと透過性により、アプリケーション開発は加速化し、コードの再利用が進みます。こうして、市場への導入時間、複数世代の製品の開発・保守コストを減少させます。
プラットフォーム・ソフトウェア開発とアップグレードにかかるコストの削減
OSEの統合化プログラミング・モデル、API、IPCなどのテクノロジーにより、多種多様なアプリケーションに対応することができます。深く組み込まれた単一ノードのコントローラやDSPベースのメディア処理サブシステムから、数百ものノードを持つ複雑な分散システムまで対応します。この汎用性により、機器メーカーは自社のプラットフォーム・ソフトウェアの統合や再利用が可能となり、プラットフォーム開発・保守のコストを削減することができます。
分散システムの市場導入までの時間をスピードアップ
OSEの高レベルのプログラミング・モデルは、大規模分散システム、特に、マイクロコントローラ、DSP、32-/64ビットCPUが混在している分散システムの設計を大幅に簡素化します。OSEファミリーにより、プログラマーは単一のAPIやIPCテクノロジーを利用して、複数のプロセッサやオペレーティングシステムに広がるアプリケーションの開発・配備を迅速に行うことができます。さらに、OSEの一貫性と透過性により、分散システムのスケールやアップグレードが容易になります。プログラマーは、アプリケーション・コードをほとんど変更する必要なく、ノードの追加・削除、ノード、プロセッサ、オペレーティングシステム間におけるアプリケーション・プロセスの移行ができるようになります。
信頼性の向上、保守コストの削減
他社のRTOSと比較して、OSEの高レベルな抽象化、透過性、シンプルでありながらパワフルなAPIは、アプリケーション・コードのサイズや複雑さを軽減します。こうしたシンプルさは、OSEに組み込まれた監視機能、障害検出機能、エラー処理機能とともに、アプリケーションの信頼性を本質的に向上させます。また、プログラムが読みやすく、理解しやすくなるため、フィールドで運用中のシステムのアップグレードや保守が容易にでき、可用性が高まります。