エニア、組込医療機器の初期計画からFDA認証取得に至るまでに必要な製品とセーフティクリティカルなエンジニアリング・サービスを包括的に提供
2004年9月14日(現地時間)、マサチューセッツ州・ボストンで開催のエンベデッド・システム・カンファレンスにて
エニア・エンベデッド・テクノロジーは、同日、組込医療機器向けのセーフティクリティカルなソフトウェア・プラットフォームである、エニア・エンベデッド・メディカル・プラットフォーム(EE-Med)を発表しました。EE-Medは、ハード・リアルタイム・オペレーティング・システム、セキュアなワイヤレスおよびワイヤライン・ネットワーキング、組込GUI、フォールトトレラントなデータベース、包括的開発環境など、セーフティクリティカルな医療機器の設計に欠かせないソフトウェア・コンポーネントをすべて提供します。このソフトウェア・プラットフォームを、エニアのメディカル・リファレンス・ボードならびにハードウェア/ソフトウェア・エンジニアリング・サービスと組み合わせることで、初期計画からFDA認証取得に至るまで、設計、開発、展開のすべてのフェーズをカバーできます。
エニア・エンベデッド・テクノロジーのマーケティング担当副社長Adrian Leufvénは、次のように述べています。「OSEのリアルタイム・レスポンス、セキュアなパーティショニング、保証されたリソース可用性によって、EE-Medは、セーフティクリティカルな組込医療機器を構築する理想的なプラットフォームとなっています。当社は、FDA認証取得を含めた組込医療機器の構想から生産までに必要な、ネットワーキング、データベース、GUI、開発ツールといったあらゆるコンポーネントと包括的なエンジニアリング・サービスを、当社のRTOSとバンドル提供しています。」
EE-Medの基盤は、セーフティクリティカルなOSEリアルタイム・オペレーティング・システムです。このRTOSは、迅速かつ決定論的なリアルタイム・レスポンスとメモリ保護機能を結合し、医療分野のOEMがセーフティクリティカル、ライフクリティカルなレベルAファンクションを分離できるようにします。このセキュアなパーティショニングにより、ネットワーキングなどのノンクリティカル・サービスで障害が発生しても、薬剤投与やバイタル・サインの監視などのライフクリティカルなサービスは阻害されません。またOSEは、リソース可用性を保証し、クリティカルなレベルAファンクションがCPUやメモリといった必要なリソースに、常時、速やかにアクセスできるようにすることで、信頼性を向上させます。
OSEは、組込みの障害検出および対応メカニズムを通じ、監視対象プロセスが1つでも応答しないと、直ちに障害分析と復旧を開始することで、信頼性をさらに向上させます。このような迅速な対応により、障害が発生した場合でも、OSEはアプリケーションにすばやく再接続できます。また、不具合のあるプロセスの切り分けを可能にし、ユーザーがそのようなプロセスとやりとりを行ったり、システムを通じて障害が伝播するといった可能性を減らします。
OSEは、データ・ストレージの信頼性を高めるため、アトミック・ファイル・マネージャを提供し、書込みプロセス中に発生した割り込み(停電など)によるファイル・システム・データの損傷を防ぎます。このアトミック・ファイル・マネージャは、書込みオペレーションの開始から終了までファイル・システム・データを更新しないようにすることで、ファイル・システムに不正なデータや不完全なデータが書き込まれるのを防ぎます。
EE-Medは、セキュアでフォールトトレラントなデータ・レポジトリを提供するリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)Polyhedraを通じて、データ・ストレージの信頼性をさらに向上させます。このアクティブなPolyhedra RDBMSは、わずかなフットプリントとメモリ常駐型の設計により、データ・セキュリティを確保しつつ、従来のディスクベースRDBMSとは比較にならないほどパフォーマンスを向上させます。
今日の高度なセーフティクリティカル医療システムでは、冗長性の確保、パフォーマンスの向上、クリティカルなファンクションとノンクリティカルなファンクションのパーティショニングのため、マルチプロセッサを採用する傾向にあります。OSEは、ダイレクト・メッセージ・パッシングによって、シングルプロセッサまたはマルチプロセッサ上で動作する複数プロセス間の通信を実現し、マルチプロセッサの設計を簡素化するとともに、信頼性を向上させています。この一貫性のあるプロセス間通信メカニズムは、基盤となるハードウェアに依存していないため、リモート・プロセスが複数のプロセッサまたはDSPにまたがって動作している場合でも、同一のプロセッサまたはDSP上で動作しているかのように見えます。
EE-Medの特長は、TCP/IPならびに、IPV6、SSH、SSL、RADIUS、IPSECなどのセキュアなネットワーク・プロトコルを含む、完全なネットワーキング・ソリューションにあります。OSEは、802.11やBluetoothなど、モバイル医療機器の設計を簡素化するワイヤレス・ネットワーク・プロトコルもサポートしています。
EE-Medの統合開発環境は、カーネル・デバッグやボード・ブリングアップから、アプリケーションの開発やテストに至るまで、医療ソフトウェア開発の全工程を大幅に簡素化します。この包括的な開発環境は、UMLのステート・マシン設計とコード生成、RTOSアウェアなソースレベルのシステム・デバッグ、RTOSシミュレータをサポートしています。このRTOSシミュレータは、ハードウェアが利用可能になる前に、Linux、Windows、Solarisのホスト・オペレーティング・システム上でOSEベースの医療アプリケーションを開発できるようにするものです。
EE-Medのもう一つの特長は、システムレベルの分析ツールであるイルミネータです。イルミネータによって、プログラマは、イベント・シーケンス(コンテキスト・スイッチ、プロセス間のメッセージ・パッシングなど)とみなされるアプリケーション用データを監視、制御、収集することができます。イルミネータは、CPUやメモリ・リソースの使用状況をプロセス・レベルで追跡できる、システム・プロファイリングもサポートしています。
EE-Medに同梱されているSwell SoftwareのPEG GUI開発ツールは、組込医療機器にカスタムGUIを容易に追加できるようにします。この100KBのイベントドリブン型GUIは、わずか8KBの使用RAMで、プロ品質のGUIを作成できる完全な開発キットとクラス・ライブラリを提供します。PEG GUIは、OSEのメモリ保護、マルチタスキング、メッセージ・パッシング、割り込み処理を完全にサポートしています。また、ビジュアル画面の構築、カスタム・フォントの作成、画像の圧縮とROM処理のための各種ツールも搭載しています。さらに、ハードウェアおよびOSのカプセル化クラスも提供し、カスタムのOSE PEGユーザ・インタフェースを標準的なWindows32ビット・アプリケーションとして実行できるようにしています。これにより、設計者はカスタムPEG GUIを標準的なWindows PC上で開発、シミュレート、デバッグ、テストすることができます。
医療機器を市場投入する際の難関の一つは、最終製品のFDA認証を取得することです。そのためには、プロジェクトの最初から最後に至るまで、FDA認可の設計および開発メソドロジーを適用しなければなりません。EE-Medには、FDA認可のロードマップおよび開発プロセス、規約に対する完全なバリデーションとベリフィケーション、ハードウェアの設計および開発、製品認証など、包括的なエンジニアリングおよび医療認証サービスが含まれています。エニアの医療製品スペシャリストは、ボード・ブリングアップから最終製品のFDA認証に至るまで、開発プロジェクトの全工程にわたってOEMを支援します。
EE-Medでは、DSP最適化をはかったOSEのバージョンであるOSEck(OSE Compact Kernel)も利用できます。メモリ制約の厳しい組込医療機器向けに最適化されたOSEckは、イベントドリブン、フル・プリエンプティブで、最小構成では4KB以下のメモリしか使用しません。OSEとOSEckは同じAPIとプロセス間通信フレームワークを共有し、複数のプロセッサを使用する医療システムにおいて、2つのRTOSを容易に結合できるようにします。
EE-Medは、さまざまなARMベースおよびPowerPCベースのFDA認証ハードウェア・リファレンス・プラットフォーム上で動作します。EE-Medは、プロジェクト当たり5万ドルから、通常のソフトウェア構成ですぐにご利用いただけます。サービス費用につきましては、48時間以内にお届けする見積書にて別途請求させていただきます。
Enea Embedded Technologyについて
Enea Embedded Technologyは、フォルトトレラント、高可用性、セイフティクリティカルな組込システム向けのリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)、開発ツール、およびサービスのリーディング・プロバイダです。Enea Embedded Technology は、OSEリアルタイム・オペレーティング・システムを所有し、販売しています。OSEは、分散型通信システム (通信インフラストラクチャや携帯電話など)、航空電子工学、医療、自動車および産業関係の制御システムを含む、世界中の多くの製品で使用されています。Enea Embedded Technologyは、Enea ABの子会社で、スウェーデン ストックホルムを拠点にしています。Enea ABは、全世界で600名近くの従業員を擁し、さまざまなリアルタイム組込型、ITおよびe-businessアプリケーションの製品、サービス、トレーニングを提供しています。主な顧客は、Ericsson、 Lockheed Martin、Samsung、Agere Systems、Boeing、ソニー、富士通等の先端企業です。
OSEはEnea Embedded Technologyの登録商標です。
その他の全ての会社名、製品名は各社の登録商標もしくは商標です。
◆お問い合わせ先
エニア・エンベデッド・テクノロジー株式会社
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URL: http://www.enea.co.jp E-mail: japan@enea.com