2006年5月16日(現地時間)、カリフォルニア州サンホセにて
先進的なデバイスソフトウェアの世界的リーダーであるエニア(Stockholm: ENEA.ST) は、同日、Freescale MSC8144マルチコアデジタルプロセッサ向けのOSEckリアルタイムオペレーティングシステム (RTOS) の発売を発表しました。シグナル処理アプリケーション向けに最適化されたOSEck RTOSは、MSC8144のマルチコアアーキテクチャと高速パケット処理能力の利点を最大限に引き出します。また、OSEckは、高パフォーマンスのメッセージベースIPCサービス LINX を搭載し、複数の MSC8144 コアおよびプロセッサにまたがる複雑なテレコムインフラストラクチャ・アプリケーションを大幅に簡素化します。
エニアのプロダクトマネジメント・ディレクタ Nicklas Gustafson は次のように述べています。「MSC8144の4つのDSPコアは膨大な未加工のパケットの処理能力を備えているため、高速メディアパケット処理を必要とする、複雑な分散型テレコムインフラストラクチャアプリケーションの配備に適したプラットフォームを提供します。OSEckのハードリアルタイムなレスポンス、メモリ管理のサポート、開発ツール、LINX IPC サービスにより、複数のコア、プロセッサ、オペレーティングシステムにわたる、セキュアな高可用性テレコムアプリケーションの設計・デバッグ・配備・管理が大幅に簡素化されます。」
MSC8144は、3G/WiMAX無線基地局、無線ネットワークコントローラ、音声/ビデオメディアゲートウェイといった、ネットワーク通信インフラストラクチャデバイス向けの高パフォーマンスTCP/IP対応マルチコアデバイスです。最大160億の乗累算演算(16×16)のピークパフォーマンスを実現するMSC8144は、StarCore®テクノロジーをベースとした4つの高パフォーマンスSC3400 DSPサブシステムを統合したものです。各コアは、ハードウェアメモリ管理ユニット、16キロバイトの命令キャッシュ、32キロバイトのデータキャッシュを備えています。
MSC8144のデュアルRISCベースQUICC Engine™テクノロジーは、デュアルのギガビットイーサネット/ATMインタフェースをサポートし、ネットワークプロトコル処理によりDSPコアの負荷を軽減します。また、MSC8144は、128キロバイトの共有L2キャッシュ、512キロバイトの共有M2 SRAM、10メガバイトの共有M3メモリ、200MHz DDR DRAM コントローラ、8つの256双方向TDMチャネル、PCIインタフェース、シリアルRapidIOインタフェースを装備しています。
Freescaleのデジタルシステム部門担当部長兼ゼネラルマネージャ Lynelle McKay 氏は、次のように述べています。「エニアのOSEckは極めてパワフルで高機能のリアルタイム・オペレーティングシステムであり、FreescaleのマルチコアDSPベースシステム固有の要件を満たすように調整されています。エニアのOSEckにより、テレコムおよびワイヤレスOEMはMSC8144の機能を最大限活用して、FreescaleのStarCore DSPやPowerQUICCプロセッサをベースに、先進的で使いやすい極めて堅牢なシステムを構築することができます。
OSEck (OSE Compact Kernel) は、フル機能OSE RTOSを DSP向けに最適化したバージョンです。OSEckは、(最小構成において)わずか10キロバイトしかメモリを占有せず、コンテキスト・スイッチング速度300 nsec、割り込み遅延の最悪値 1 usecという、完全にエンプティブでイベントドリブンなリアルタイムレスポンスを実現します。OSEckは、MSC8144のスピンロックを完全にサポートし、複数のコアが同時にクリティカルなデータにアクセスするのを防いで、信頼性を向上させています。また、OSEckにはエラー検出/処理機能が組み込まれています。
OSEckのメッセージベース LINX IPC サービスは、複数のMSC8144コア上で動作するアプリケーションプロセス間の透過的な通信を確立するためのフレームワークを提供します。LINXは、高パフォーマンスなゼロコピー共有メモリのデータ転送を利用して、分散型の設計を大幅に簡素化し、複数のコア上で動作するアプリケーションが、あたかも1つのコア上で動作しているかのようにインタラクトできるようにします。この透過性によりスケーラビリティが向上するため、設計者が新しいノードを追加する際、既存のアプリケーションコードへの影響を最小限にとどめることができます。
OSEckは、スタンドアロンMSC8144システム向けに理想的なランタイムプラットフォームを提供します。しかし、OSEckは、エニアのネットワークアプリケーションサービスプラットフォーム (NASP) の不可欠な部分でもあります。NASPは、複数のプロセッサ(すなわちMSC8144、CPU、他のDSP)、オペレーティングシステム(すなわちOSEck、Linux、他のRTOS)、インターコネクト(すなわちギガビットイーサネット、PCI、RapidIO、共有メモリ)にまたがる、分散型テレコムアプリケーションの開発および展開のための “telecom-in-a-box”(テレコムに必要な機能がすべてパッケージされた)ソリューションを提供します。NASP プラットフォームは、エニア OSEckおよびOSE RTOS(エニアの32ビット/64ビット CPU向け完全機能RTOS)と、キャリアグレードLinux、高可用性ミドルウェア(Element)、フォルトトレラントデータベース(Polyhedra)、Eclipseベース開発ツールを統合します。
OSEck向けの開発サポートには、RTOSアウェアなソースレベルのデバッガも含まれています。ランモードとフリーズモードによるデバッグおよび事後分析機能のサポートにより、プログラマは4つのすべてのMSC8144コアを同時にデバッグすることができます。また、OSEckは高レベルの分析ツールを備えているため、MSC8144の設計者は、OSEckのプロセス/タスク情報、メモリプロファイリング、タスクスイッチング、スタック/メモリ占有率といったシステムの詳細情報を調べることができます。
Enea について
Enea は、リアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)、ミドルウェア、開発ツール、データベース技術およびプロフェッショナル・サービスのリーディング・サプライヤです。通信インフラストラクチャや携帯端末、医療機器、自動車制御システムなどの高可用性システム向けにソフトウェアとサービスを提供しています。Enea の主力オペレーティング・システムであるOSEは、世界の3G携帯電話および基地局の約半数で使用されています。 Eneaは、500名以上の従業員を擁し、ストックホルム株式取引所に上場しています。詳しくは www.enea.com をご覧下さい。
OSE は Enea の登録商標です。
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